5/20/2009

マスクの効果について

今週は月曜日から出勤から帰宅まで一日中マスクをつけてすごしている。予防というよりも予行演習のつもりでとりあえず一週間付けてみたらどんな感じかやっている。花粉症だが、面倒くさいので鼻炎薬のみでマスクはつけたことが無いのでこの機会につけてみた。

で、マスクについてだが意味があるのか無いのかということで議論が分かれている。意味が無いという主張は主に疫学的・科学的観点から主張されていることが多い。たとえば、WHOでは「A型インフルエンザ集団発生時の社会環境でのマスク使用についての勧告」で、マスクの使用は閉鎖的な環境で感染者と接触するときに適切に使用するならば効果的であるが、適切な使用方法が守られないならばむしろ他者への感染リスクを増やしてしまうと警告されている。

そしてマスクよりも重要なことは、健康な人については以下の点を守ること、としている。
・インフルエンザのような症状を持った人と少なくとも1メートルの距離をとる
・人ごみを避ける
・口や鼻に触れないようにする
・手洗い、手指の消毒を頻繁に行う。特に口や鼻に触れるときあるいは汚染されていると思われる物を触ったとき。
・病気と思われる人との接触時間をできるだけ短くする
・人ごみにいる時間をできるだけ短くする
・できるだけ部屋の換気をよくする

インフルエンザのような症状を持っている人については以下の点を守ること。
・外出を控え、地域の公共保健機関の指示に従うこと
・健康な人と少なくとも1メートル以上の距離をとること
・くしゃみやせきをするときはティッシュなど適切なもので鼻と口を塞ぎ、使用後はすぐに捨てるか洗うかすること。鼻水や唾などの飛沫物が付いた手はすぐに洗うこと。
・できるだけ部屋の換気をよくする
http://www.emro.who.int/arabic/csr/h1n1/pdf/infection_control_masks.pdf

つまりよく読めば、WHOの主張はマスクが意味が無いとも言っていないし、ただつければいいと言っているわけでもない。ところが日本の否定派はマスクの適切な取り扱いが難しいことを根拠に、適切な取り扱いなんかできないんだからマスクはしない方がいいという極端な主張に走ってしまっている。むしろ、最低限守るべき取り扱い法をアナウンスして少しでも効果あるもの、そしていたずらに感染源とならないように指導するべきだろう。
鼻を出してマスクをしていたり、やたら触ったりしないようにすることを徹底するだけでも意味がある。
WHOの勧告は確かにその通りなのだが少なくとも日本では出勤するなと言っているのに等しい。社会生活を続けながらできる自衛手段は結局、マスクと手洗いくらいしかない。とすれば、わずかでも効果があるのならばマスクをすることも無駄とはいえないだろう。

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